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【睡眠薬】リスミー®/リルマザホンとはどんな薬?

リスミー®/リルマザホン塩酸塩水和物を処方された方へ

一般名

リルマザホン塩酸塩水和物 rilmazafone

製品名

リスミー

剤型

錠剤 1mg、2mg

後発品

塩酸リルマザホン

適応

①不眠症

②麻酔前投薬

用法・用量

①不眠症:1日1回1~2㎎を就寝前に服用する。

②麻酔前投薬:1回2mgを就寝前または手術前に服用する。

高齢者には1日2㎎まで

禁忌

急性狭隅角緑内障、重症筋無力症

肺性心、肺気腫、気管支喘息及び脳血管障害の急性期などで呼吸機能が高度に低下している場合も原則禁忌となります。

半減期

約8~13時間

リスミー®/リルマザホンの特徴、効果

短時間作用型のベンゾジアゼピン系睡眠薬になります。

内服後、約3時間で最高血中濃度に達します。

消失半減期は約8~13時間です。

短時間作用型ですので、機会性不眠、一過性の睡眠・覚醒スケジュール障害、身体疾患による不眠、熟眠感の乏しい不眠症などに有効です。

機会性不眠

機会性不眠とは:不安、恐怖、情緒的ショックやストレスに伴う情動の興奮、不慣れな環境によって起こる不眠や、時差、交代勤務による睡眠・覚醒リズムの障害のことです)

リスミー®/リルマザホンは短時間作用型ではありますが、短期不眠(機会性不眠、一過性の睡眠障害)のみならず、長期不眠(本態性不眠症、神経症性不眠、躁うつ病、統合失調症)にも有効です。

リスミー®/リルマザホンは他のベンゾジアゼピン系睡眠薬と比較し、筋弛緩作用がやや弱く、転倒などの危険性がやや低めです。

リスミー®/リルマザホンの薬理作用

後部視床下部の抑制を介して大脳辺縁系の活動を低下させることにより鎮静・催眠作用を発現します。

身体依存性、精神依存性は比較的弱いです。

リスミー®/リルマザホンはREM(レム)睡眠への影響は極めて少なく、自然な睡眠が得られやすいのです。

睡眠薬のREM(レム)睡眠とnon-REM(ノンレム)睡眠への影響

ベンゾジアゼピン系睡眠薬は一般的にはREM睡眠と深い睡眠を抑え、中程度の睡眠を増加させます。

REM睡眠を抑えることで夢や悪夢が減りますが、減薬していくときに夢が多くなったりすることがあります。

非ベンゾジアゼピン系のマイスリー®、アモバン®、ルネスタ®やベンゾジアゼピン系でもリスミー®やダルメート®はREM睡眠や深い睡眠への影響が少なく、自然な睡眠を取り戻しやすいといわれています。

リスミー®/リルマザホンの副作用

ふらふら感、眠気、倦怠感、頭痛・頭重感、めまいなどの報告があります。

まとめ

リスミー®/リルマザホンはREM睡眠への影響が少なく、筋弛緩作用が比較的弱い、短時間作用型のベンゾジアゼピン系睡眠薬です。

自然な眠りに近い睡眠効果を期待できますが、依存に注意が必要であることと、急に中断した際の反跳性不眠に注意する必要はあります。