【子育て】子供の「生きていく力」の育て方【親の役割】②

子供の「生きていく力」の育て方 ②

しつけと叱ることは違う

生命の危機につながる、子供や自分、他人に危害が加わるような場面はしっかりと叱る必要があります。

親が叱っている場面では、だいたい理想の子供像に当てはまらない、目の前の子供の行動を否定している場合が多いのです。

素直じゃない。身支度が遅い。宿題をしない。文句が多い。噓をつく。親の言うことを聞かない。わがままをいう。ハキハキしゃべらない。

理想の子供と違うことに関して、親は自分の都合で怒っていることが多いのです。

まずは子供を知る

あなたは自分の子供がどういうタイプか、子供のことをどのくらい知っていますか。

「○○ちゃんはもうできるのに、うちの子はできない」

「もっと●●ちゃんみたいになって欲しい」

誰かと比べて不安になったり、イライラしたりするかもしれませんが、まず目の前の我が子について見てあげてください。

考え方、行動の傾向、好きなこと、嫌いなこと、どんなことで喜ぶのか、悲しむのか、人は生まれながらにその人それぞれの気質をもって生まれます。

その気質が、考え方や行動など、いろいろなところに影響して現れます。

まずは子供をよく観察してみましょう

自分とよく似た気質の子供であれば理解しやすいでしょう。

しかし、自分はハキハキ、テキパキと活動的、積極的に動くタイプだった場合、周囲をよく観察しながら、慎重にゆっくり動くタイプの子供であったらどうでしょう。

何をするにも「早くしなさい」「なんでもっとテキパキできないの」とイライラして怒るかもしれませんね。

自分の当たり前を押し付けて、子供の気質を否定していることに気付けるでしょうか。

子供を観察すると同時に、親が自分自身の気質や特性を理解しておくと自分をコントロールしやすくなります。

自己肯定感の大切さ

人が生きるうえで、大きな支えとなる大切な感情が「自己肯定感」です。

自己肯定感とは、自分の存在を肯定する感覚です。

自分は自分で良くて、その存在は周囲の人にも受け入れられていて、その自分に好意をもつことのできる、「自分が好きだ」という感覚です。

存在していいことへの自信です。

逆に自分が嫌いであれば生きていることが苦痛になります。

自己否定の究極の表現が自殺です。

つらいことを乗り越えられるのも、乗り越えたときに楽な状態になれる、自己肯定感が支えてくれることを無意識にでも分かっているからです。

自己肯定感の芽生え

自己肯定感は、人生の初めに、自分を取り巻く環境の中で、愛を感じることから身についていきます。

親の最初で最大の重要な役割が、子供に自己肯定感を芽生えさせることです。

それは愛することです。

しかし、愛を感じることができない子供であったり、親が愛することができない状態であった場合、自己肯定感の獲得が困難となります。

「子供を愛すること」と「子供のためにしてあげる」ことを混同してはいけない

「愛しているからこそ、あれもこれもしてあげたい」「子供のためだからこうしなさい」

子供の意思をないがしろにした、与えることと、管理、命令、指示は愛することとは違います。

親の自己満足のために親切を押し付けてはいけませんか。

子供に生きがいを求めすぎてはうまくいきません。

子供の成長や、成功を喜ぶことは何の問題もありませんが、子供を通じて満足感や充実感を得ようとするのは危険です。

親が自分の喜びや充実感のために、子供が利用されてはいけないのです。

しかし、「子供の将来のために」と本気で思っていると、親は今の自分自身がどうなっているか気付かず、本当に良かれと思ってやっていることも多いのです。

今のままでいいのか悪いのか迷ったら、子供をしっかり観察しましょう。

よく笑いますか。

楽しそうにしてますか。

甘えてきますか。

いろんなことに関心を示しますか。

ちゃんと自分の意見をいいますか。

話すときに目を見ますか。

好きなものを好き、嫌なものを嫌と言いますか。

落ち込んでもすぐ立ち直りますか。

学校の話をしてくれますか。

愛されることを知らないと、愛することが分からない。

親に愛されていると感じることができないと、自分を好きになれません。

自分を好きになれないと、人を愛することが苦手だったり、分からなくなります。

それでも人は心の安定のために他人の愛を求めます。

ただし、求め方がうまくいかず、あえて相手の嫌なことを言ったり、自分の生死をちらつかせて相手をコントロールしようとします。

でもそれでは結局うまくいかず、自己嫌悪になり、ますます自分を嫌いになるでしょう。

ひょっとしたら、親から子への悪循環が先祖の代からずっと続いていたのかもしれませんね。

もしそれを変えられるとしたら、今これを読んで、気づいたあなたでしょう。

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