<ものごとの受けとめ方、考え方を変える!>【認知療法①】
今回は認知療法のお話です。
認知療法は気分の改善において、驚きの効果を発揮します。
うつ状態、うつ病に対して、抗うつ薬と同等か、それ以上の効果があるという報告もあります。
認知療法とは本人が主体性をもって、「何が問題となっているか」ということと、「それためにどうすればいいかの対策」を明確化し、それぞれ個々の問題に応じた戦略をたてて、取り組んでいくという流れで行っていきます。
気の持ちようとか、そういう気合論、根性論のレベルではありません。科学的な方法で、抑うつ気分を改善し、自分の気分をコントロールするのが認知療法なのです。
認知療法の理論に基づきながらも、簡易的に取り組めるように説明していきます。
それでは認知療法を始める扉を開いてみましょう。
まず、あなたの感情を作っているのは、すべてあなたの「認知」、ものごとの受けとめ方や、考え方なのだということを理解しましょう。
認知はあなたのものごとの見方、受け止め方、反応の仕方、考え方、解釈の仕方を無意識に決めているのです。
例えば、このサイトを読んでいて
「うさんくさいし、どうせインチキまがいだろう」と思っているとします。
そうであれば、疑い、がっかり感、不信感、怒り等の感情がでていることでしょう。
あなたが、そう感じ、そのように受け取っているのであれば、それがあなたの認知ということになりまます。
それは正しいとか、間違っているという問題ではなく、あなたがそう感じているということです。
反対に、
「このサイトはなんか役に立ちそうだ。ひっとしたら自分のためになるヒントが見つかるかもしれない」と思っているとします。
すると、希望や、晴れやかな気持ち、喜び等の感情がでていることでしょう。
このように、あなたの気分は、今読んでいる文章それ自体で決まるのではなく、あなたがどう受け取り、感じ、考えているかによって決まるのです。
認知が感情を規定(決定)しているのです。
精神的な混乱や不調を引き起こす、認知の歪みに気付き、修正する方法を身につけることで、自分自身の感情をコントロールすることができます。
客観的に自分の心を考えることができれば、気分も改善してきます。
では次回は、認知療法の第一歩、自分の落ち込みの評価からです。