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子供の虐待と精神疾患

子供の虐待に関して精神医療的な側面からまとめています。

子供の虐待に関する要因

子供の虐待に関する要因としては、次のことが影響していると考えられています。

親が発達障害や精神疾患を有すること

親が虐待を受けていたりなど、親の幼児期に母性体験や家庭教育など、人格形成の過程における問題があること

親の人格的な成熟に未熟さがあること

子供に発達障害や情緒的な問題があること

他にも家庭内の不和や経済的問題、親が若年であることや地域における支援体制の不足など、家庭内や地域の問題まで幅広い要因が関与していると考えられます。

虐待に関する要因としての精神疾患の中で、みられやすい精神疾患

知的障害、発達障害、自閉症、注意欠如・多動性障害、パーソナリティ障害、統合失調症、うつ病、依存症、躁うつ病、摂食障害、PTSDなどが虐待に関する要因として多く見られます。

それは親がそうである場合、子供がそうである場合、両方そうである場合もあります。

虐待されている子供に見られやすい症状

抑うつ気分、引きこもり、不登校、対人緊張、社会不安、自傷行為、自殺企図、逸脱行動、反社会的行動などが見られやすい症状です。

虐待体験のある大人にみられやすい症状

抑うつ症状、対人緊張・対人不安、自傷行為、自殺企図などが見られやすいです。

虐待体験をもたれる大人の方で精神疾患を持たれている場合、非常に複雑な病像を呈すること多く、おそらく、どの側面から診るかによって診断名が異なったり、複数の診断名がついたりすることも多いと思われます。

虐待の世代間連鎖について

虐待の世代間連鎖はよくみられますが、虐待体験を持つ方々が皆さん虐待体験されるわけではないので、虐待の連鎖を強調しるぎることは望ましくないと思われます。

ただ、虐待体験された方々が、養育に際して困難さを抱えやすいのは事実ですので、そこを理解しておくことは大切です。

最後に

児童福祉法が改正されて、要支援児童等を市区町村に情報提供することが努力義務とされたことで、今後は医療と地域行政機関での地域連携が促され、虐待する方、虐待される子供、どちらの苦しさにも介入がなされ、虐待が減ることを望みます。