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【産後うつ】出産とうつ病【マタニティブルー】

出産とうつ病

出産と精神的な疾患との関連は古くから報告があります。

周産期精神医学の国際学会は1982年には創設され、女性の精神医学の研究が活発に行われるようになりました。

その後、英米の代表的な精神医学の教科書でも「産後うつ病」や「産褥精神病」が記載されるようになりました。

周産期のうつ病

産後6~8週の時期を産褥(さんじょく)期と言いますが、産褥期のうつ病の発生頻度は非産褥期女性とくらべると有意に高くなります。

また、産褥期以降も含めた、産後のうつ病の出現頻度は10~15%にもなるといわれています。

産後のうつ病の出現リスクは産後3ヶ月頃が最も高く、産後6ヶ月以内は高い状態が続きます。

また、うつ病、躁うつ病、周産期精神疾患などの既往の精神疾患の周産期における再発率が高いといわれています。

産後うつ病の危険因子

1.過去および妊娠中の精神・心理的障害

2.社会支援が低いこと

3.婚姻関係が貧弱であること

4.最近の精神的ストレス負荷、ライフイベント

5.マタニティーブルー

マタニティーブルーとは

出産後数日から1ヶ月以内にみられる、母親の気分の落ち込み、意欲低下、情緒不安定など状態を言います。一般的には2週間前後で自然回復します。

うつ病で治療中で妊娠、出産する場合、薬物中断は慎重に

うつ病で薬物療法を継続している方で、妊娠・出産した方々を対象に調べた調査では、妊娠後治療を中断した場合は約70%近く再発したのに対して、妊娠後も治療継続していた場合は約25%前後と低になったとの報告があります。

うつ病で薬物療法中に妊娠した場合も、単純に薬物を中断すると再発しやすいため、お薬を変えるか、初乳以降はミルクを利用し、薬物療法を再開するなど慎重な対処が必要となります。

周産期のうつ病と子供への影響

出産前後の抑うつ気分や不安と子供の発達障害や注意問題との関連が示唆されています。

しかし、実際は、遺伝的な要因、その他生物学的な要因、環境的な要因が複雑に絡み合っているため、子供の情緒が不安定であることや発達障害であることを、母親の精神的な不調が原因と短絡的に決めつけずに、大切なのは、周産期に安心して、安定した情緒で出産を迎えられるようなサポートや治療が必要であるということです。

あなたがもし出産前後の女性であれば以下の質問に答えてみて下さい

過去1ヶ月の間に、気分が落ち込んだり、元気がなくて、あるいは絶望的になって、しばしば悩まされたことがありますか?

過去1ヶ月の間に、物事をすることに興味あるいは楽しみをほとんどなくして、悩まされたことがありますか?

もし、どちらか一つでもYESとなるようならば、心療内科、精神科に受診するか、周囲へ相談することをおすすめします。