ラミクタール®/ラモトリギンを処方された方へ

ラミクタール®/ラモトリギンとは

ラミクタール®/ラモトリギンはもともと、成人や小児の全般または部分発作に対する抗てんかん薬の補助薬として開発されました。

2003年に、アメリカで米国食品医薬品局(FDA)が躁うつ病(厳密には双極I型障害)の維持療法として認可しました。日本では2008年に発売されました。

ラミクタールには、長く安定した気分を維持する効果が確認されており、気分の波の中で落ち込む状態、つまりうつ状態の出現を予防する点で、効果を発揮します。

躁うつ病では、これまで維持療法としてリチウムが一般的に多く使用されてきましたが、リチウムと比較しても、耐容性や安全性、便利さの点でラモトリギンが優れています。

また、リチウムは治療効果と副作用発現予防のために、血中濃度を測定する必要がありましたが、ラモトリギンによる治療では、代謝作用や神経学的作用とは有意な関連はなく、血中濃度の測定を必要としません。

リチウムに劣る点としては、ラミクタールには急性期に即効性の抗躁作用は期待できないということです。

ラモトリギンの薬理学的作用

ラモトリギンの生態利用率は98%で、定常状態における半減期は25時間です。

しかし、その代謝速度は併用薬剤により大きな影響を受け、6倍以上の幅で変化してしまいます。

食物は吸収に影響を及ぼさず、血中で55%がタンパク質と結合し、ラモトリギンの94%と、その不活性代謝産物が尿中に排泄されます。

ラモトリギンは電位依存性ナトリウムチャンネルを遮断し、グルタミン酸やアスパラギン酸の放出を調整するといわれています。

そして、セロトニン再取り込み阻害作用を通して、セロトニンの血中濃度を穏やかに上昇させると考えられています。

セロトニン-5HT3受容体の弱い阻害作用も有しています。

ラモトリギンの治療適応

躁うつ病(双極性感情障害)

ラモトリギンは躁うつ病の治療に使用され、うつ状態の時期(うつ病相)、と躁状態の時期(躁病相)の間隔を延長させる可能性があります。躁病相の間隔よりも、うつ病相の間隔を延長させることに対してより効果を発揮します。

うつ状態と躁状態が急速に移り変わるラピッド・サイクラー型双極性障害の治療においても効果的です。

その他の適応

情緒不安定性パーソナリティ障害や、境界性パーソナリティ障害、さまざまな疼痛症候群の治療においても効果的という報告がみられます。

ラモトリギンの注意点と有害作用

ラモトリギンは非常に耐容性の高い薬剤です。鎮静や体重増加、その他の代謝作用がないという特徴は長期的に内服する場合においても非常に良い点です。

有害作用で最も頻度が高いのは、めまい感、ふらつき、傾眠、頭痛、悪心などですが、そんなにひどく有害作用が出ることは少ない薬剤です。

注意すべきは発疹

発診のみられる頻度が高く、時に重篤になるため注意が必要です。

ラモトリギンを開始した方の約8%ほどで、発診がみられ、良性も多いのですが、時にスティーヴンズ・ジョンソンン症候群や、中毒性表皮壊死症の初期症状である可能性があり、発疹が出たら、すぐに服薬を中止し、主治医に相談するか、皮膚科を受診しましょう。

そういった、重篤な発疹の出現率については、0.08%とする報告があります。

他のお薬の補助薬として使用された場合は、若干出現率があがるとする報告もあります。

投与開始量が多い場合や、増量の速度が速い場合に、発疹の出現が増加する傾向があります。

バルプロ酸(デパケン®、セレニカ®)と併用している場合もリスクを上昇させるので、併用は慎重に行われます。

小児や16歳以下での発疹の発現率の上昇の報告もあります。

また、4日以上連続して、内服しない状態になった場合は、同じ量で再開せずに、投与開始量から始める必要があります。

ラモトリギンと妊娠

ラモトリギンは、妊娠した方にも多く投与されています。

そのデータによると、ラモトリギンは、ヒトにおける先天奇形に関係がないとされています。妊婦さんには非常に優しいお薬です。

まとめ

ラモトリギンは皮疹の発現に注意していれば、非常に効果、耐容性に優れたお薬です。

先天奇形に関係がないとされていることも、妊婦にとっては非常に有益な特徴と言えるでしょう。

服用については主治医としっかり相談し、少しでも症状が楽になることを願います。

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