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【五苓散】めまいと耳鳴りの漢方治療【柴苓湯】

      2017/10/14

めまいや耳鳴りは、皆さんもこれまでに経験したことがあるのではないでしょうか。

めまいや耳鳴りはつらいですが、非常に多くみられる症状です。

まずは原因の病気を診断してもらい、治療することが大切ですが、めまいや耳鳴りに西洋薬が効きづらい場面もあり、漢方治療が使用させるこもと多いです。

例えば、メニエール病や副腎皮質ステロイド依存性難聴などの病気は、副腎皮質ステロイドを長期的に使用する必要がありますが、漢方薬の柴苓湯を併用することで、副腎皮質ステロイドの投与量を軽減できる可能性があります。

柴苓湯にはサイコサポインという物質が含まれており、これが副腎皮質ステロイドと構造的に似ており、副腎皮質ステロイド様の作用が期待できるからです。

 

めまいへの漢方治療

五苓散

内耳性の病態で、内耳障害・メニエール病、遅発性内リンパ水腫、突発性難聴で出現するめまいに効果が期待できます。

口渇、悪心、嘔吐、頭痛などの症状改善にも効果が期待できます。

柴苓湯

炎症性や内耳性急性期の病態で、前庭神経炎、メニエール病の急性期、遅発性内リンパ水腫の急性期、ハント症候群などで出現するめまいに効果が期待できます。

食思不振、胃腸障害、浮腫などの症状改善にも効果が期待できます。

桂枝茯苓丸

循環障害や筋障害の病態で、中枢性頭位めまい、椎骨脳底動脈循環不全、頸性めまいなどで出現するめまいに効果が期待できます。

肩こりなどの症状改善にも効果が期待できます。

加味逍遙散

心因性、自律神経失調の病態で、血管異常によるめまいや、心因性に出現するめまいに効果が期待できます。

不眠・不安・イライラなどの症状改善にも効果が期待できます。

小建中湯

起立性調節障害や子供のめまいの症状に効果が期待できます。

小中学生の朝の寝起きの悪さ、たちくらみ、頭痛、腹痛、全身倦怠感などの症状改善が期待できます。

疾患別めまいへの漢方治療

メニエール病

急性期の症状に対しては副腎皮質ステロイド様の効果が期待できる柴苓湯に症状改善効果が期待できます。

寛解期に入ったら、五苓散に切り替えて、再発予防効果を期待します。

動悸や不安などの症状も見られるような方は加味逍遙散や当帰芍薬散などへの切り替えもしくは併用により症状改善が期待できます。

耳鳴りへの漢方治療

五苓散

耳鳴りも主に水の滞りが原因であることが多く、利水作用(水分のバランスを整える作用)のある五苓散が症状改善に効果が期待できます。

メニエール病や、リンパ水腫でみられる耳鳴りの症状改善を期待できます。

釣藤散

高齢の方で、耳鳴りがひどくて眠れないなどの症状改善が期待できます。

頭痛や高血圧がみられる方への効果も期待できます。

牛車腎気丸、八味地黄丸

高齢者での耳鳴り、しびれを伴うような難聴、耳鳴りの症状改善に効果が期待できます。

六君子湯、半夏白朮天麻湯

気力低下や食思不振を伴うような、耳鳴りの症状改善を期待できます。

抑肝散、加味逍遙散、柴胡加竜骨牡蠣湯

心身性の不安、抑うつ気分、イライラなどを伴うめまい、耳鳴りの症状改善を期待できます。

漢方治療の効果判定

漢方治療は長期間必要といわれますが、めまいと耳鳴りの漢方治療において、早ければ3日、だいたい2週間以内で効果が出現することが多く、2週間飲んでも全く変わらなければ他の薬に変えてみるのもいいでしょう。

漢方服用時の注意点

甘草という生薬成分を含む漢方薬を継続内服することで、まれに偽性アルドステロン症という副作用がでることがあります。

特に高齢者は副作用が出やすいため、定期的な採血をすることと、内服量を少なめにするという対応が望ましいと思われます。

五苓散には甘草は含まれないので比較的安心して内服できるでしょう。

まとめ

めまい・耳鳴りというなかなか通院していても改善しにくい症状に対して漢方治療は注目されています。

めまいや耳鳴りで通院していてもなかなか症状が改善しない場合は、まず五苓散を使用してみて症状改善するか評価する選択肢はありだと思います。

 

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